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最も人気の高いセキセイインコ、コザクラインコ、ボタンインコ、オカメインコや中型インコ(ワカケホンセイインコ、ダルマインコ、コニュアなど)のヒナの育て方についてのコーナーです。

※大型インコ(オカメクラス以上のインコ)のヒナを迎えるのはお勧めできません。なぜなら大変リスクが高いからです。小型インコなどと違い、差し餌期間が生後10〜15週間(種類によって違います)と大変長くなります。その間、ずっと数時間おきに差し餌をし続けなければなりませんし、育雛環境の温度も30℃近くに保っておかなければなりません。大型インコは飼い主がヒナから育てなくても、ヒトの手で育てられた個体でしたら迎えた後のトレーニングでよく馴れますので、差し餌が終った若鳥やおとなの鳥を迎えることをお勧めします。

★保温に関して加筆しました(2008/2/4)

★おもちゃのベルの事故についてページの一番下に日記より抜粋しました(2016/10/24)

★ヒーターによる保温について加筆しました(2016/10/25)

※コザクラインコの食前食後の体重データなどは【コザクラインコの差し餌、成長データ】をご参照ください。

※フォーミュラーに関しては、2000年の時点で発売されているものを使用しています。

 

●はじめに●
 鳥のヒナは大変デリケートです。どうか大切に育ててあげて下さい。きっとあなたにとって素晴らしい友達、家族、人生の伴侶になってくれることでしょう。
 鳥のヒナを迎える前にこのコーナーを読んでいただければ幸いです。また、ぜひ鳥専門の病院もしくは鳥を詳しく診てもらえる動物病院をあらかじめ探しておいてください。そして、迎えたら早めに健康診断を受けさせることをお勧めいたします。

 

●餌について●
まず、現在わが家では粟玉による差し餌は行っておりません(以前は粟玉を使用しておりました)。Formula(調合乳、ミルク)と呼ばれるパウダーフードを使用しています。これにより、ヒナが丈夫に育ち、また体格にも格段の差が出るようになりました。フォーミュラーからペレットへは一人餌への切り替えも比較的スムーズに行えます。尚、ラウディブッシュ社ではオプティマム及びフォーミュラー3は大型オウム・インコ類、スズメ目の鳥、及び2週齢以上のハト類のヒナに、オリジナル・フォーミュラーはオカメインコやセキセイインコのような小型インコ類に適していると説明していますが、日本では小型〜大型インコまでフォーミュラー3またはオプティマムで育てる方が多いようです。パウダーフードは、ラウディブッシュ社以外に米国のケイティ社や国内のメーカーなどからも輸入・発売されていますので、よいと思ったものを選んで使用してください。

 

フォーミュラー3

フォーミュラー3

ラウディブッシュ社のFORMULA3。ヒナおよび病鳥用のパウダーフード。常備しておくといざというときに便利。写真は250グラム入り きな粉のような粉末で、これをお湯で溶いてミルクとして使う。ヒナを育てる場合、濃度と分量については製品の使用ガイドを参照してください。
フォーミュラー3
[主成分]代謝エネルギー3550Kcal/Kg
タンパク質21.0%、脂肪分7.0%、繊維質0.9%、カルシウム0.98%、ビタミンD3 1,400ICU/Kg、ビタミンA 10,000IU/Kg
フォーミュラーオプティマム
[主成分]代謝エネルギー3550Kcal/Kg
タンパク質20.0%、脂肪分7.0%、繊維質0.9%、カルシウム0.98%、ビタミンD3 1,400ICU/Kg、ビタミンA 10,000IU/Kg

 

●差し餌の方法●
濃度については、各製品の使用ガイドがあると思いますが、フォーミュラー3については40℃程度のお湯で溶き、スプーンで飲ませる。濃度は、
○ふ化直後〜1週間目・・・約10倍
○2週間目・・・6〜8倍
○3週間目・・・5〜6倍
○4週間目・・・4〜5倍
○5週間目以降・・・3〜4倍
1日に4、5回、鳥のそのう(喉の下辺り)が空になってから、そのうがいっぱいになって膨れるまで与える。決して何時間おきにというものではなく、鳥のお腹の空き具合を見ながら与えること※ワカケホンセイやダルマなど、とくにホンセイインコ属の差し餌は1回の差し餌で満腹にしてしまうと食滞(そのう内で水分だけ下がって餌が固まってしまう)を起こし易いので、腹三〜四分にして回数を増やす。

 

●お湯で溶いたフォーミュラーの見た目はこんな感じ●

※フォーミュラーオプティマムを使用しています。

6倍(フォーミュラーとお湯が1:5) お味噌汁のようにサラサラしている状態 5倍(フォーミュラーとお湯が1:4) 少しとろみがある状態 4倍(フォーミュラーとお湯が1:3)  とろみがある状態 3倍(フォーミュラーとお湯が1:2) 少しもったりとしたとろみのある状態

 

●差し餌からペレットへ●
4、5週目よりお湯で柔らかくしたペレットを半分程度まぜて与えてもよい。また、床にも乾いたペレットを蒔いておくと齧って遊ぶようになり、そのうち自分で食べるようになる。ペレットを食べ始めたら、様子を見ながら差し餌の回数を減らして行く。フンの状態を常に確認し、正常なフン(薄い緑もしくは薄い茶色がかった緑色で、丸々としている)をしていれば食べているので徐々に差し餌の回数を減らす。もしも緑色の部分が濃い色ならば食べていないので、差し餌の回数を戻す。

 

●差し餌期間●
※あくまでも目安です。個体差があるため、参考程度にとどめておいて下さい。尚、ヒナを購入する際、何週齢か見て判断できない場合はお店の人に尋ねてください。
○セキセイ・・・5〜6週齢まで
○コザクラ、ボタン・・・5〜6週齢まで
○オカメ・・・6〜8週齢まで
○コニュア・・・6〜9週齢まで

 

※差し餌の回数、分量、ペレットへの切り替えまでの期間については個体差があるため、体重が極端に減っていないかどうか、フンの状態、ペレットを食べるようになったかどうかなど、あくまでも様子を見ながら差し餌を行って下さい。

 

●揃えるもの●
↑左は湯せん用のボールとマグカップ、及びティースプーン。餌が冷えるとヒナが食べなくなることがあるので、50℃くらいのお湯で湯せんしながら差し餌をするとよい。差し餌はスプーンの他、シリンジ(注射器・右)を使うと便利だが、慣れないと使いにくく入手も困難な場合もある。ペットショップによっては、フードポンプという差し餌専用の注射器を置いているところもある。注射器を使う場合は、気管に入らないように少しずつゆっくり押し出して飲ませる。
実際にシリンジを使用しての差し餌

 

●育雛箱、保温●
★冬にヒナを迎えた場合、保温が不十分でヒナが体調を崩してしまうケースが増えているので、温度管理には十分に注意して下さい。保温に自信がない場合は、暖かくなる春まで迎えるのを待ちましょう。
↑育雛箱にはプラケースや水槽を使う。保温性に優れているが、蒸れることもあるので、ふたの部分を布などで完全に覆ってしまわないように注意。底にはキッチンペーパーを敷く。キッチンペーパーは差し餌のたびに交換する。内部には温度計(湿度も測れるものがあればなお良い。乾燥しすぎないように、湿度は50%が目安と言われる)を設置。内部の温度はだいたい25℃位がよいと言われているが、温度はヒナの状態を見て判断する。室温が25℃以下になる季節にはペット用のヒーターを使って暖める。もしも羽根を膨らませて寒がっているようなら、30℃くらいまで上げてもよい。ちなみに、写真ではプラケースの底にパネルヒーターを設置して保温しているところ。ヒナが自分で温度調節のために移動出来るように、ヒーターを設置するのは一部にしておく。使い捨てカイロで代用することも可能だが、発熱の持続時間内に取りかえることを忘れないように。また、プラケースの内側に貼るとフンで濡れたり化学反応のために酸欠になる危険があるので、必ず外側から貼る。ヒナが複数いる場合は、お互いにくっついて暖かいため保温は控えめにして様子を見る。
★使い捨てカイロに直接ヒナをのせたりすると低温やけどの危険もありますので、底面に使用するときは必ず外側から貼って下さい。
★保温に関して、今まで25℃とか30℃とか言われていましたが、野生下での巣の中はヒナがぎゅうぎゅう詰めでもっとムシムシ暑く、人口育雛でも蒸し暑くしたら病気になりにくくなったという話も聞きました。手元にデータがあるわけではなく、実際に試していないので詳しいことは分かりませんが、そのような新しい説もあるそうです。
↑真冬やヒナが1羽だけのときなど、パネルヒーターでは暖まらない場合ヒヨコ電球と言われるヒーターで保温する。この位のプラケースなら20Wの電球を使う。この場合も、ヒナは自分で温度調節のために移動できる。ただし、乾燥しやすいので湿度に注意。写真では保温のために底に新聞紙を敷いた上にキッチンペーパーを敷いている(協力:コザクラインコのくう)
★ヒナがヒーターの上に直接載ると低温やけどの危険がありますので、ひよこ電球を使う場合はヒーターとプラケースのフタの間の隙間に入れないように、プラケースの縁にヒーターの金具を引っ掛けるなどしてフタぎりぎりの場所にヒーターを設置することをお勧めします。また、現在はさまざまな保温器具が発売されています。
↑体重計(デジタルスケールを1台用意しておくと便利)。プラスチック製のお皿などにヒナを入れると測りやすい。できれば、食前食後のヒナの体重をチェックする。毎回が大変なら朝一番にするとか、測る時間帯を決めておいてもよい。
※参考までに、ヒナの体重は成長とともに増加しますが、一人餌になるころ一時的に多少減少するのが普通です。

 

ヒナが自分で完全に餌を食べられるようになったら、鳥かごに移す。最初はトレーに新聞紙を敷いて、底網を外す。足がしっかりして止まり木に止まれるようになってから底網と止まり木を入れる。もしも冬など寒い時期なら、鳥かごにヒヨコ電球などを取り付けてビニールクロスなどで覆い(通気のため一部開けておく)、保温をお忘れなく。

 

〜おもちゃの事故について日記より抜粋〜

◆2016年10月24日(月)
 昨日はたいへんでした。コザクラインコのフランソワちゃんの下くちばしにおもちゃのベルのベロ(ベルの中の音をならすための部品)の切れ目が挟まってしまい、なかなか外せなかったのです。病院の先生に電話で相談したら、切れ目をくちばしの端までずらして外してみるように指示をいただいて、絶対に外れるからと励ましていただきました(お休み中にお騒がせして申し訳ありませんでした)。少し冷静になれたのでもう一度頑張ってみたのですが、どうも切れ目の角の部分がくちばしに食いこんでしまっているようで、引っ張ってもびくともしません。それに、フランソワちゃんも痛そう。夫が切れ目を広げて外すしかないと言うので、フランソワちゃんを動かないように保定してもらって、先が細いやっとこ(アクセサリーを作る道具)2本でベロをくちばしの中と外からつまみ、前後にねじって切れ目を広げたらぽろっと外れました!外す方法を考える時間を入れて1時間くらいだったでしょうか。フランソワちゃんもすっかり疲れてしまったようですが、口の中も舌もケガがなくて安心しました。
 ベルは外側から壊して外すのが困難です。今回も残りのベルを分解して調べてみましたが、外からは中のベロを外せない構造になっていました。差し込む部分が釣り針の棘のように、外そうとすると引っかかって外れないような向きにギザギザが付いていました。
 わが家でベルのベロの切れ目が下くちばしに挟まる事故はこれで2度目なのです。1度目は宗春でした。それ以来、おもちゃについているベルは外して使っていたのですが、今回ちっちゃなベルでしたし、油断してつい外さずにフランソワちゃんに与えてしまったのです。特にくちばしの力が強くて好奇心の旺盛な子はベルの中のベロをもぎ取ろうとして夢中になってしまうので、とっても危険です。ベルって見た目はかわいいのですが、おもちゃに付いていたら事故を避けるためにぜひ外してあげてください。お願いします。
 ベルは危険なので、おもちゃに使うのはやめましょう。

 

 

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